2013年6月28日金曜日

「みをつくし料理帖」、心にしみる大好きな時代小説

みをつくし料理帖」シリーズ、ご存知ですか?

著者は高田郁さん。

2009年5月にシリーズの第1巻は
八朔の雪ーみをつくし料理帖」(ハルキ文庫¥580)

第1巻発売以来、だいたい年2回のペースで
書き下ろされています。

その後、
第2巻「花散らしの雨

第3巻「想い雲

第4巻「今朝の春

第5巻「小夜しぐれ

第6巻「心星ひとつ

第7巻「夏天の虹


そして最新刊は2013年の6月に発売された
残月


みをつくし料理帖」は、

幼い頃、水害で両親を失った主人公の澪ちゃんが、
上方の料理人として修業し、そのお店もなくなって、
江戸にでてきて、下町の小料理屋「つる家」の料理人として
人に喜ばれる料理を作っている、のが、
中心に流れるお話。
そこに、主人公の成長とともに
料理の対決あり、人情あり、恋あり、喜びや悲しみあり、と
さまざまなお話が、展開されていきます。

澪ちゃんの健気さにもホロリとし、
回りの人々もそれぞれ魅力的に描かれ、ほのぼのしたり、
はらはらしたり、せつなくなったりと
どっぷりはまります。

物語のなかの料理の描き方も実に魅力的。

仄かに甘い酢飯に茗荷と生姜の入った鯵ずし
新牛蒡のかき揚げ
しょうがごはん
ありえねえ(蛸ときゅうりの酢の物)
生姜ごはん
とろとろ茶碗蒸し

などなど、各巻に数えきれない、料理が登場します。

定番になったもの、進化したもの、そして新しく創作したもの。
料理に関係する表現も、ほれぼれ。

今でも続く、上方と江戸の「美味しい」の違いもあらためて気が付きます。

物語はまだまだ続き、次回が待ち遠しい限り。
読み終わるのが惜しいぐらい、愛おしい物語です。

昨年単発のTVドラマ化されましたが、
単発では日々の暮らしから生まれる情感が伝わらない・・・・。

ということで、
大好きなシリーズ文庫のご紹介でした。
残月」を読み終わったばかり。
最後にホロリさんの絵文字、幸せな読後感ですさんの絵文字



0 件のコメント:

コメントを投稿